価値ゼロ症候群



 精神科医香山リカ氏の「ウェディング・マニア」という本の中に「価値ゼロ症候群」というものが出てきます。
 極端に自己評価が低く、だれかが自分を求めていたり関心を持ってくれてる時だけ、かろうじて自分にも存在価値があるんだと感じることができる。というものです。

 他人に「必要とされる」のにはは「狭く深く」と「広く浅く」の2つがあります。
 前者は一人の人に深く愛されたい。いわゆる「恋人関係」において、「こんな私でも本当に愛してくれてるのだろうか」という不安が常につきまとい、相手の愛を確かめずにいられない。具体的に言うとわがままを言ってみたりつっかかってみたり他の男性と仲良くして見せたり「もう私のことなんて愛してないんでしょ」なんて言ってみたり。それでも「愛してるよ」と言ってもらえるとやっと少しだけ安心するんだけど、またすぐに不安になって同じことを繰り返す。その挙句「いいかげんにしろよ。俺だって忙しいんだから君にばかりかまっていられないんだよ。」と言われると「ああ、やっぱりこの人も同じだ。誰も私のことなんて愛してくれないんだ。私は価値のない人間なんだ。」と思い込みその人のもとから去ってしまい、恋愛初期の激しく求められる感覚を求めて別の男性と付き合いだし、その男性との関係が激しいものを通り越して落ち着いてくるとまた同じ事を繰り返す。

 後者の「広く浅く」というのは、有名になって多くの人に注目されたい、多くの人の憧れの的になりたい。例えば芸能人になりたい、アイドルになりたい、作家や漫画家になりたい、(大手サイトの管理人になりたい)。そうして熱烈なファンを獲得することによって自分の存在価値を感じることができるというものです。

 これを読んで「自分のことだ」と思ったのは私だけじゃないはず。前者も後者もまさに私のことを言ってるのかと思うほどぴったりでした。
 「群れるのは嫌い」と言いつつ本当にひとりぼっちになるのは怖い。好きな人が苦しんで自分に伸ばしてきた救いの手を取るのが至上の喜び。これほど自分が必要とされてると実感できることはない。だから愛する人には不幸でいてほしい。孤独でいてほしい。私の存在だけが支えであってほしい。私が救いを求めて伸ばした手を取ってくれないのならせめて。愛とは相手の幸せを願うことだと思っていたけど、幸せにするのは自分でなきゃいけないんです。自分以外のものによって相手が幸せになるのは許せない。

 他者によってしか自分の価値が測れない。私がサイト運営に熱中する理由もきっとそこにあるんだろう。

 それにしても何故私は夫や子どもにとって必要な存在であるだけでは満足できないのか。






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