漫画家の苦悩



 漫画家の絵柄というのはデビューしてしばらくの間はどんどん上手く緻密になっていくのですが、ある時期を境に今度は逆に大雑把な太い線になっていくケースが多いように思います。私の好きな萩原一至の他にも富樫義博や鳥山明、江川達也、内田春菊もそうですね。現在レディコミや女性週刊誌に描いてる、かつて一世を風靡した少女漫画家たち(いがらしゆみこ、山岸涼子、牧美也子etc)などは、デッサン力までどっかに落っことしてきてしまったのかというほど下手糞になっているのが不思議です。
 私はそれがとても残念で仕方なかったのですが、ある時ある意見を読んで納得し、諦めました。それは「手を抜くことを憶えない漫画家はいずれ壊れてゆく」というものです。

 考えてみればかつての人気漫画家の中には心を病んで消えていった方や若くして亡くなった方(自殺含む)が少なからずいました。
 人気漫画家というのは過酷な職業で、休みも無く昼も夜も無く、精神と肉体を酷使するものです。きっと生真面目で手を抜けない性格の方はそれに押しつぶされてしまったんじゃないかと。そう思えばちょっとぐらい絵が手抜きになったり時々休む人がいてもいいんじゃないかと思うんですよ。
 時間をかければ素晴らしい長編作品が描けるのに、週刊とか月刊のペースに合わせることが出来なくて描けない人も埋もれてるんじゃないだろうか?それはとてももったいないことだと思うのです。

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