2004/11/02 (火) 13:09:29
 
 
 
 「山頭火の妻」(山田啓代 ・著)を読みました。

 俳句をやる人らしいと名前を聞いたことがあるぐらいでどんな人だか全く知らなかったのですが、バイト先に転がってたので暇な時間に読んでみました。
 一言で言って酒に溺れ金銭感覚も無く地道に働くことの出来ないダメ男です。せっかく結婚もして店も構えたのに奥さんに任せっきりで自分はふらふらと旅に出て行乞をしつつ俳句や日記を書く。奥さんや息子や俳句仲間の情けでなんとか生きてるという感じ。家が恋しくなって自分の街に帰ってきても自分の情けなさが恥ずかしくてなかなか自宅の門をくぐれない。やっとの思いで家に帰っても数日経つとまた旅に出たくて仕方なくなる。奥さんは「やっと帰ってきてくれた」と喜んだのも束の間、また出て行く夫に何度も落胆させられる。
 
 「酒びたりで働かない男」というとイメージ的に風俗嬢かなんかのヒモになってて、そのくせ態度がでかくて怒鳴ったり暴力ふるったりする男を思い浮かべてしまい、人間の屑とか、こんな男に貢ぐ女の気が知れないと思っていたのですが、山頭火のようにひたすら自分が情けなく、恥ずかしく、だからこそ奥さんに顔向けできないような男というのはちょっと可愛いと感じてしまいます。
 そこで思ったのが「太宰治に似てるかも」。太宰も自己嫌悪の固まりみたいな人間で、お金にも女にもだらしなくクスリに溺れたりしてしまう自分が嫌いな弱い人間って感じでした。どちらも子供の頃は裕福な家庭のお坊ちゃんだったのが、実家の没落で大人になると1人でたくましく生きて行かなければならない状況になってしまったのにそれが出来なかった。真面目に働いて家族を幸せに養っている「普通の」人がとても遠い存在に感じる。
 
 最近思うのが、私って弱い男に惹かれるんだなぁということ。弱いつっても「弱い犬ほどよく吠える」系の弱さじゃなくて見るからに弱々しいっつーか、自分の情けなさを他者に対して攻撃的になることで誤魔化そうとしない、自分の弱さを自覚して正面から向かい合い押しつぶされそうになってる姿を見ると放って置けない気がするのです。
 こういう男を支えるには「妻」になっちゃダメなのです。「妻」は男の重荷になるだけなのです。こういう男に安らぎを与えられるのは「愛人」なのです。山崎富栄(太宰と心中した人)と私は似てるかもしれない。
 
 暴力男やヤクザやヒモとばかり付き合う風俗嬢の1人がこんなことを言ってたそうです。
 「相手がちゃんとしてると私が不安になっちゃう」
 ちゃんとしてる人=意志が強い人、しっかりしてる人、尊敬できる人、社会的地位を確立してる人。その風俗嬢が感じる不安と同じかどうかはわからないけど、私はそういうちゃんとしてる人と付き合うと自分が支配されてるような、評価されてるような気になってきて不安になります。相手が望むような女でいなければいけないような。そして自分が相手を評価することは許されないような。
 だから自分が自分でいられるためには相手はあまりちゃんとしてない方がいいのです。暴力男はごめんですが。
 風俗嬢がダメ男とくっつく構図と似たものに、美人女優と若手お笑い芸人のカップルもあります。美しく高収入な大人の女優が大してかっこよくもない若手お笑い芸人を選ぶケースはいくつか思いつきます。田中美佐子とTake2の深沢邦之や三原じゅん子とコアラ、あと年齢差はよくわからないけどかとうかずことそのまんま東。葉月里緒奈がナイナイの岡村にラブコールを送ってたこともありましたっけ。”ちゃんとした人”とたくさん恋愛してきたであろう美人女優が最終的に選んだのがああいう男だと思うとなんだかホホエマシイじゃありませんか。彼女たちもきっと、自分が自分らしくいられるためにああいう男を選んだんじゃないでしょうか。彼らは決してだめ男ではないけれど、世間の目が「自分より妻の方が地位が高い」と見ていてもそれを苦痛と感じない柔軟性があるんでしょうね。
 
 だめ男の側から見たらどうなんでしょう?だめ男が惹かれるのは生活力があってちゃんとした女性なのか、それともお互い理解し合える同じだめ女がいいのか。ちゃんとした女性を妻にしつつ、だめ女を愛人にして互いの傷を舐め合う構図がなんとなく思い浮かぶのですが。
 
 いつものことですが全然山頭火の本の書評になってません。
 今は中島らもを読んでます。





2004/11/12 (金) 11:54:02
 
 
 
 椎名誠、沢野ひとし、木村晋介、目黒考二。この4人の中で誰が一番好きかと言えば沢野ひとしだ。
 最初に好きになったのは椎名誠。長男が産まれたばかりの頃「岳物語」にハマり、「哀愁の街に霧が降るのだ」に始まる一連の私小説シリーズで他の3人との交友を知った。沢野ひとしの絵はその前からどこでともなく目にして知っていたし、木村晋介もテレビでよく顔を見ていたので、彼らが十代の頃からの親友だったと知って少し驚いた。目黒孝二は……よく知らない。
 つい最近までは椎名氏が一番好きで、中年男には全く興味の無い私にしては唯一カッコイイと思える年上男性だったのだが、どうもここの所椎名氏の「強い男」「強い父親」という面が嫌になってきた。きっと鈴木光司の父親論を読んだせいだ。そう思いはじめてから「岳物語」を振り返ってみるといろいろ鼻につく点も見えてきた。まぁそれは今日の本題ではないのでどうでもいい。
 今日の本題は沢野ひとしの魅力である。
 椎名氏に代わって私の心を捉えたのが沢野氏だ。あのダメっぷり。情けない所。やる気の無さ。そして「発作的座談会」で見せる絶妙のボケ。近頃めっきり「ダメ男好き」な私にとって格好のターゲットである。
 家庭を持っても他の女性に惹かれたり椎名氏達との男同士の遊びの方が大事とばかり家庭を顧みず家族から見離され家に居るのが苦痛かと思われる状態にもかかわらず、思い出したように未だに時々妻に恋心を抱くことがあるだなんて。高校時代に年上の彼女の部屋でだらだら過ごした話など、西日のあたる狭いアパートの一室が目に浮かんでなんとも切なくなる。沢野氏のエッセイには昔の恋の話がいくつも出てくるが、どれも炎のように燃え上がるのではなく、美しく静かな女性と水が流れるような淡々とした切ない日々を過ごしたという印象だ。
 自身のエッセイや椎名氏の私小説で描かれている沢野氏のイメージは、醒めた目をしていて(椎名氏は「ワニ目」と表現している)痩せてひょろっと背の高い常に世の中を斜めに見ている軟弱そうなひねくれた青年で、結婚しても椎名氏や木村氏のように健全な家庭を築けず妻や子供を苦労させる太宰治や種田山頭火のような人なのだが、現実の沢野氏は大手絵本出版会社の営業部長として世界を飛び回っていた時期もあり、堂々とした山男であり、何よりもう60にもなるというレッキとしたおじさんなのである。
 よく考えてみたら「発作的座談会」だって50や60のおじさんたちが集まってバカ話をしてるのである。なのに読んでいるときはいつも自分と同世代か、せいぜい少し上の人達が話してるような気になっている。「哀愁の街で〜」で描かれているような若かりし日の彼らがそのまま喋ってると錯覚してしまうのだ。気が若いのかバカなのか。
 沢野氏のような男を夫に持った妻は不幸だ。愛人になった女性も幸せかどうか疑わしい。何かから逃げるようにして自分の元に来て、でも愛してくれてるのかどうかさっぱり判らない。ほっといても離れていかないけど、縛ろうとすると逃げてしまう。そんな感じがする。こういう男性は扱いづらい。本気で惚れたら災難だ。だけどちょっとだけ寄り添ってその寂しさを和らげてあげて、彼の想い出の中の美しい女性(想い出としてですよ)として残れたらいいなという気にさせる。
 現実の年齢や容姿は忘れて、活字の中の沢野ひとしに当分恋をしていようと思う。
 
 



2004/11/13 (土) 11:00:30
 
 
 
 今日は長男の誕生日である。ちなみに13歳になった。碇シンジの年齢まであと1年だが、とてもそうは思えない。今時周りが皆持っているにもかかわらず携帯も欲しがらず(助かる)、遊戯王のレアカードを求めて隣町のフリマまではるばるチャリンコで駆けつけ、誕生日のプレゼントにはマリオテニスとマリオパーティ6のどちらにするか悩み、女子は皆嫌いだと豪語する小学生並みのお子ちゃまだ。オナニーもまだ知らないだろう。成績の方も言うまでも無い。
 そんな長男だが、実は木村拓哉と同じ誕生日だ。キムタクと同じ星の下に産まれたのだ。ちゃんとシャンプーした後のサラサラな髪をしてるとなかなか眼鏡の似合う男前だし、無口なのを勘違いした物好きな女子も少しはいるらしい。大人になったら化けるかも知れないと密かに期待している。
 ちなみに他に同じ誕生日の有名人にどんな人がいるかというと、
 ・大原麗子
 ・ウーピー・ゴールドバーグ
 ・鳴瀬喜博
 ・櫻井哲夫
 ・本田雅人
 フュージョンのミュージシャンになるといいかも知れない。ベースなら私が教えてやろう(でもスラップは弾けない)。

 さらにちなみに、私と同じ誕生日の有名人も調べてみた。
 ・エミリ・ブロンテ
 ・荒井注
 ・デビッド・サンボーン
 ・アーノルド・シュワルツェネッガー
 ・ジャン・レノ
 ・ケイト・ブッシュ
 ・渡辺等
 ・YOU
 非凡な才能の持ち主が目白押しでとても嬉しい。「嵐が丘」はマイ・フェイバリット・ノベルだ。

 しかしよく考えてみたらこうした方々と同じ誕生日の私がこんな大人にしかなれなかったのだから、息子に期待してはいけない。


 参考:Catalysis 〜ストローワラの情報交差点〜






2004/11/17 (水) 15:41:58
 
 
 
 恋愛はたしかに「病気」で、それはときには死に至る病であるけれども、同時にそれは「世界で一番美しい病気」でもある。かかった人は災難だとも言えるし、幸運だとも言える。恋愛が人間の魂を運んでいく高みというのは途方もないものだ。そこまで人間を運んでくれるものといえば他には「宗教的法悦」があるのみなのだ。高いところは怖いが気持ちがいい。そこからは美しいものも醜いものもすべてが見渡せる。一度そこまで昇った魂を地上に引きずりおろせるのは「失恋」だけである。「受験」だの「親の説教」だの「自分の将来」だのでは決してない。
               ―――――「空からぎろちん」中島らも



 アルコール依存症を患った挙句酔っ払って階段から落ちて亡くなった中島らものエッセイ集の一文です。
 魅力的なダメ男の条件の一つになにかの「依存症」であることが挙げられます。酒、煙草、女、ドラッグ、etc。自らの欲望を制御できずそれに振り回され苦悩する男の姿は美しいものです。夫にはしたくないけど。
 名作と呼ばれ長く愛され続けている文学作品にはダメ男の手によるものが多い気がします。運命や恋愛に翻弄され苦悩する主人公は作者とだぶります。文学に限らず芸術全般において天才と呼ばれた人は幸せな家庭など築けなかった人ばかりです。妻を、子供を、自らの肉体と精神をボロボロにしながら美しい作品を遺した人がどれほど多いことか。
 
 さて冒頭の文。中島らもはまだ読み始めたばかりで、傑作と評判の「ガダラの豚」すらまだ読んでおりません。楽しみは後に取っておいてとっつきやすいエッセイばかり読んでます。
 「恋愛は病気」。言い得て妙ですねぇ。それも「世界で一番美しい病気」ですよ。「恋の病」なんて手垢に塗れた表現じゃぐグッと来ないですけどね。じゃあさしずめ失恋は「手術」でしょうか。傷が残ってしばらく痛いし。でもこんな病気なら治りたくないですよね。ずっと高みにい続けられたらどんなにいいことか。そこから引きずりおろせるのは「失恋」だけってのも同感です。お互いに想い合ってるのに別れなきゃいけないなんて、「好きじゃなくなった」以外の理由で別れなきゃいけないなんてありえない。認めない。
 まぁ無理に引きずりおろさなくても年月が経てば自然に地べたに落っこっちゃうんですけどねぇ。





2004/11/21 (日) 1:30:31
 
 
 
 昨日から旦那は社員旅行〜〜月曜の深夜まで居ない〜〜♪
 ラ〜ララララ〜〜〜ル〜ルルルル〜〜♪
 
 なのにずっと子供と家で過ごすのは勿体無い。
 ひじょーーーに勿体無い。
 
 子供を実家に泊まりに行かせて朝まで遊ぶ絶好のチャンスなのに!
 年に一度あるかないかのチャンスなのに!!
 
 じーちゃんばーちゃんも旅行〜〜〜
 遊んでくれるにーちゃんもいない〜〜〜

 うわーん。
 



2004/11/27 (土) 16:18:48
 
 
 
 「ハウルの動く城」が公開されたようで。どうせまた大ヒットするんでしょう。珍しくカコイイにーちゃんが出てるのでちと観てみたい気もしますが多分またテレビでやるまで観ないようなw でも声優・木村拓哉ってどうなんでしょう?キムタクの声は好きだけどアニメに合うかは別だからなぁ。宮崎アニメは声優らしい声優をメインに使うことが少ないですよね。トトロのサツキなんか声優っぽすぎてすげー浮いてたし。
 
 それにしても宮崎さんの作る男キャラはどうにも魅力に乏しいのばっかな気がするんですけど。主役の筈のパズーやアシタカでさえヒロインに食われまくってるし。ハウルにはちょっと期待してるんですけどね。今まで無かった年頃のキャラだし。でもあまり期待すると幻滅しそうだからほどほどに期待w
 今まで無かったと言えば主役のソフィーが老婆だという点も(まぁほんとは少女らしいですが)。ロリコンにーちゃんを増やした責任を感じてるのか、ナウシカやシータみたいな理想的な少女はもう出さないようなことも言ってましたね。千尋も不細工だったし。
 ついでに言えば子供と年寄りばっかじゃなくて20代の魅力的なキャラも是非とも描いて頂きたいものなのですが。
 となるとやっぱ気になるのがキムタクのハウル。どーなんだろー。
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送